ゼニカルはどういう薬ですか?
ゼニカルは著しい肥満の方の体重コントロールのための医薬品です。ゼニカルは食欲を抑制するというよりは、体内の脂肪吸収に焦点を当てています。食事脂肪は大きな分子で、体内に吸収される際には脂肪分解酵素(リパーゼ)によって分解される必要があります。食事と一緒に摂取することによって、ゼニカルはこれらの酵素の働きを妨害します。このため食事で摂取された脂肪の約30%が消化されずに腸を通り抜けることができ、体がこの余分なカロリーを脂肪組織に変えたり、エネルギー源として使うことをできなくします。この作用が、減量したり、体重を保ったり、体重の増加を最小限にとどめるのを助けるというわけです。
ゼニカルは処方箋を必要とする体重管理の医薬品で、著しい肥満の長期的な治療に有効です。ゼニカルは、高血圧や高コレステロール、高血糖値といった危険因子を改善するのにも有効です。これらの症状は治療しなければ高血圧症や糖尿病などの疾患につながる恐れがあります。
ゼニカルと併用してはいけない薬はありますか?
他に服用している薬があれば、ゼニカルによる治療を開始する前に医師に必ずその旨を伝えてください。その医師が処方した薬以外のものも伝えてください。同時に複数の薬を服用すると、時にその薬の効力を強めたり弱めたりすることがあるからです。ゼニカルは、通常よく処方される薬に影響するということはありませんが、脂質低下治療薬にはゼニカルによって効力が強くなるものもありますので、その場合は医師がその薬の用量を調節する必要があります。また、ゼニカルは脂溶性栄養素の吸収を減少させます。とくにベータカロチンやビタミンEがこれにあてはまります。このため、果物や野菜を中心としたバランスのよい食事をとるよう、医師の指示に従ってください。
ゼニカルは妊娠中や授乳中に服用できますか?
妊娠中や妊娠の予定がある場合は必ず医師にその旨を告げてください。医師から妊娠中にゼニカルを服用することによるリスクや利点の説明があります。
ゼニカルが母乳に影響があるかどうかまだわかっていませんので、ゼニカル服用中は授乳しないでください。
ゼニカルはどのように服用するのですか?
医師の指示に従ってください。でないとゼニカルの効果が最大には発揮されません。
1日3回、食事毎に1カプセル、食事中か食後1時間以内に水と一緒に飲み込んでください。
ゼニカルは、果物や野菜を中心とし、脂肪によるカロリーを全摂取量の30%に抑えた、バランスのよいカロリー控えめの食事と一緒に服用してください。脂肪、炭水化物、タンパク質の摂取は、3度の食事にバランスよく配分してください。通常、朝食時に1カプセル、昼食時に1カプセル、夕食時に1カプセル服用してください。最適な効果を得るために、食間にビスケットやチョコレート、スナック菓子などの脂肪を含む食べ物は控えてください。
ゼニカルは食事脂肪がある場合にのみ効力を発揮します。食事をとらなかったり脂肪を全く含まない食事をとる場合は、ゼニカルを服用する必要はありません。処方されたとおりに服用しなかった場合は、その旨を医師か薬剤師に告げてください。そうでないと、医師は効果がないと判断し、不必要に治療法を変更することがあります。
いつ、どのよう にゼニカルの治療は終わるのですか?
ゼニカルは長期治療や医者の指示による治療に最適とされています。
通常、ゼニカルによる治療を始めてから2週間以内に体重が減り始め、それが6〜12ヶ月続きます。それからさらにゼニカルはその体重を維持し、再び体重が増えるのを防ぐ補助をします。わずかでも体重が減り、それを維持するれば、他にも健康上の利点がうまれます。特に循環器病や糖尿病などの危険があるとされている場合は、その利点は顕著にあらわれます。危険因子の改善(例えば、高血圧やコレステロール値が下がったり血糖値を通常になる)は、ふつう治療を始めて1ヶ月以内にみられるようになり、ゼニカルによる治療中は危険因子の改善が維持されます。
飲み忘れたらどうすればいいですか?
もし飲み忘れた場合、最後にとった食事から1時間以内であればすぐに服用し、その後は通常の食事時に服用してください。決して2回分まとめて(=用量の2倍)服用しないでください。何回か飲み忘れてしまったら、医師に相談し指示に従ってください。医師の指示がない限り、自分で勝手に用量を変えないでください。
ゼニカルには副作用はありますか?
どんな薬にもよい効果とともに望ましくない副作用があることもあります。ゼニカルを服用中に気分が悪くなったら、ただちに医師や薬剤師に相談してください。ゼニカル服用による副作用のほとんどは、消化器系の局所作用によるものです。よくみられる副作用には次のようなものがあります。
- 突然の、あるいは頻繁な便意
- 排泄物を伴うおなら
- 油っぽい排泄物や油っぽいまたは脂肪性の便
これらの症状は一般的に穏やかなもので、治療開始時にみられ、短期間で症状はなくなります。また、こういった症状は特に脂肪を多く含む食事をした後にみられます。治療を続け、奨励される食事を守れば、通常これらの症状はみられなくなります。もし症状に不安があれば、医師か薬剤師に相談してください。
ここで紹介されているゼニカルはアメリカで販売されているゼニカルと同じ製品ですか?
まったく同じ製品です。ゼニカルの製造元であるロッシュ社は、アメリカ向けにはゼニカルを30カプセル入りのボトル(瓶)、ヨーロッパ及びニュージーランド向けには28カプセル入りの箱で販売しています。また、カプセルの色も多少異なり、アメリカ向けゼニカルは濃紺色のカプセル、ヨーロッパ及びニュージーランド向けは水色のカプセルとなっています。製品の形態は異なりますが、これらは有効成分オーリスタットを1カプセルあたりに120 mg含む、まったく同一の製品です。アメリカ向け製品を服用されていた方も、同様に継続して服用していただけますのでご安心ください。